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2022 07/29
コラム
中古戸建を事務所にリノベしています(物件取得編)

2021/03/31

vol.10



中古戸建を事務所にリノベしています
(物件取得編)


小川 哲也
不動産カウンセラー、不動産鑑定士
常務理事、広報委員長
おがわアセットカウンセル株式会社

 

広報委員長の小川です。こちらでは2回目の登場となります。今回は趣味の話になります。趣味といっても不動産絡みになりますが、私は元々不動産が好きで鑑定士になったようなもので、出来れば不動産を沢山買って、そのコレクションを眺めながら自己満足に浸りたいのですが、現実はそうはいきませんので、ほんのわずかな物件を買ってその物件に思いを集中することになってしまいます。

最近、ちょっとした思いつきで、自分の会社の事務所として使用するために築40年の空家(中古戸建)を買いました。空家と言っても売りに出されていたものが約半年間売れていないだけなのですが、なかなか厳しい立地にあり、私の仕事上の地元であるため、この場所の需要の低さと地価相場は良く分かっておりました。従いまして私が買わなければ当分は空家になってしまうだろうなと容易に想像がつくような物件です。

今回は、自分の会社がテナントになり、私個人が大家というよくあるパターンな取得で、LTV(債務比率)は0%という健全ながら全く面白味も無い投資ですが、とりあえずNOI(純収益)利回りが6%以上で回せそうなので購入に踏みきりました。ただし、もし私が倒れて会社がアウトになった場合は全く稼働が見込めないので、購入金額-解体費用程度ですぐに売却することになると思います。

物件を決めた経緯は長くなるので省略しますが、買った物件は、バス便、高圧線下地、擁壁&階段物件等のプロから見たら大笑いしそうな物件で、しかも建物は築40年ですから一部腐りはじめています。実際、建物を見る目は適当になってしまいましたが、現在工事中の現場からは想定を超える腐り方はしておらず、少しだけ胸を撫で下ろしています。ではどうしてこんな物件を買ったのか、それはまずリノベ計画の予算内であったからです。そして立地的に道路の対面側は市街化調整区域で畑と資材置場等が広がっており、対象物件側は擁壁の上に建っていますので眺望が良く、住宅が数件建ち並んでいながらも道路幅員が6m以上であるため密集感がありません。また、用途地域は準工なので、なんの引け目もなく事務所として利用できますし、自宅からの距離も近く、散歩がてら歩いて出勤することも可能。。。等という理由も挙げることが出来ます。

住宅としては上記のように条件の悪い物件ですから交渉の余地は大きいわけで、先方もこれを逃すともう売れないという危機感があり、かなりのプライスダウンに成功致しました。とはいえ、会社としての立地を考えますとやはりバス便は躊躇する要因でした。ただ、独立して5年経過するところですが、お客様がご来社する頻度は月に2〜3回程度ですし、この物件はバス停から近くバスは1時間に4〜5本ありますし、現在の事務所は駅徒歩15分なので、むしろ体感的には楽になるかも。。。等と買うための理由に押し潰されて晴れて購入となりました。

そもそもは、安い土地を買って、コンテナハウスかトレーラーハウスを建てて、少しお洒落な事務所を作る、もしくは、駅から近い築古マンションを購入してリノベしようか等々、かなり迷いましたが、コンテナハウスは意外にコストがかかることと、トレーラーハウスは私の仕事上微妙だなと思いますし、中古マンションは候補物件も何件か見て回ったのですが、修繕積立金や管理費、駐車場代を考えるともったいないと感じますので、結果的には中古戸建をリノベすることにしました。まあ、賃料を払うのがもったいないというケチからきた発想なので、せこい理由で決めた感は強いです。

リノベの予算は約500万円。かなり無理を言って知り合いの建築屋さんを泣かせてしまっており、外装、内装の両方に手をつけます。ただし、水まわりについては住まないため、ほとんど手をつけません。また電気工事は幼馴染に遠くから来てもらって安くやって頂き、家具は現在仕事で使用している物や家にある物にリメイクシートを貼ったり、塗装し直したりして使用する予定です。

現在(2021年2月末現在)はリノベが始まって2週間あまり。余計な増築部分等を撤去して頂き、その工程が概ね終わり、かなりスッキリしました。若干の間取り変更も行い、後は外装、内装工事に進みます。

さて、どんな事務所となりますか、完成したらまた報告させて頂きます。

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