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2020 06/25
行事
6月18日開催、座談会「WITHコロナにおける“人と不動産のあり方”~意識・行動変容を語る」の開催報告

6月18日にLive配信システムを活用して上記座談会を開催致しました。

ゲストパネリストに、国土交通省国土政策局長の坂根工博氏、日経BP社日経不動産マーケット情報副編集長の本間 純氏、(株)ザイマックス不動産総合研究所代表取締役社長の中山善夫氏をお招きし、コーディネーターとして本会の三輪勝年副理事長が司会進行を務めました。

本会としては初めてのLive配信でありましたが、100名以上の方々に配信されました。

左から 三輪コーディネータ  中山善夫様  坂根工博様  本間 純様

座談会の構成としては、1.コロナによる不動産マーケットへの影響、2.with/afterコロナにおける“人と不動産のあり方”~意識・行動変容を語る、3.コロナを契機として成長する不動産ビジネス展望について、各パネリストが見解を述べ、それらに基づいてコーディネーターがディスカッションを進めていくという形式でした。
各方面の第一線でご活躍されている3名のパネリストからは示唆に富むお話を多く頂戴し、受講者にとってみても目から鱗が落ちた瞬間があったのではないでしょうか。

個人的に印象に残ったキーワード4点を以下記載します。

1.デジタル化の加速
今までデジタル化が遅れていた企業についても、リモートワークが増えること等によって業務のデジタル化を進めざるを得なくなった。
また、業務のデジタル化が進むことにより、新しいサービスも生まれる。(不動産仲介における重要事項説明のIT化、AIによる不動産鑑定等。。。)

2.柔軟な発想
建物の用途についてフレキシブルに対応が可能な仕様とし、用途を固定させないケースが増える。例えばホテルとしてもシェアオフィスとしても利用できるような構造にする等、状況の変化に応じて機敏に稼働できる仕様が求められる。
また、コロナ禍のような危機が生じることにより、新しいニーズが生じ、新しいビジネスが生まれやすくなる。

3.ストックの活用
今後においてはスクラップアンドビルドではなく、リノベーション等を行ったストック活用事業が多くなるのではないか。リノベーションによってストックの地域内循環機能が促進される可能性がある。

4.無駄の可視化
コロナ禍によってビジネスの進め方、方法が変化し、今までの無駄が浮き彫りにされた。
例えば、書類を回し、ハンコを付いて決済するシステムや、毎回毎回集まって会議を行うこと等、かなりの無駄に基づいたビジネスを行ってきたことが鮮明になった。
よって、デジタル化と共に業務改善が進み、日本企業の生産性が高まるのではないか。

短期的には不動産マーケットは厳しい状況に陥りますが、コロナを契機とした新たなニーズが発生して新しいビジネスが生まれ、コロナ禍が無ければ進まなかった業務改善やデジタル化等も存在します。
危機的状況に変わりありませんが、新しいビジネスが発展する可能性もあり、将来を悲観するだけではなく、少しは希望を持てるような気持ちにさせて頂いた座談会となりました。

なお、一般の受講者からも下記のような感想が寄せられています。
「中々素晴らしい企画・構成、そして運営であったと感服」「コロナ禍で目先しか見ていなかったが、鳥の目を持つことができた」「中長期の展望のもとに、ビジネスを再構築する方向性が見えた」「”コロナと不動産”を切り口とした国内外の複数のセミナーの中で、今日のwebinarが一番刺さった」「哲学と実務とに深く根ざした発言と問題提起・進行に心を動かされた」等々。

当協会では、好評に応え、”With/Afterコロナ企画 第2弾”を秋口にも開催する予定です。ご期待ください。

 

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