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■不動産マネジメント部門
 「不動産マネジメント部門」は、CRE・PREマネジメント、企業価値評価、企業再生、事業再生、組織再編(M&A、事業譲渡・分割)、アセットマネジメント、プロパティマネジメント、PFIなどを主なテーマとします。CRE・PREマネジメントについては、本会では「不動産戦略アドバイザー」資格認定制度を2019年に創設して取り組んできましたが、すでに349名の不動産戦略アドバイザーを認定し、多くの実務家の方々がCRE・PREマネジメントの現場で活躍しています。戦略的な不動産マネジメントが求められる時代が到来しており、その重要性はますます高まっております。
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一般財団法人 建設物価調査会
■CRE(Corporate Real Estate:企業不動産)マネジメント

1990年代のいわゆる不動産バブル崩壊、リーマン・ショックを経て不動産マーケットの持ち直しの動きはあるものの、不動産はかつてのような安全資産ではなく、価格が上下するリスク資産であるという認識が日本の企業の中で広まったと言えます。また、海外投資家の日本への投資や日本投資家の海外投資などグローバル化が進み、IFRS(国際財務報告基準)の影響もあって資産の時価評価が浸透しつつあります。このような背景において、日本企業は、株主をはじめステークホルダーから、コア事業のための保有不動産(賃借物件も含む)をマネージメントすることによって経営戦略に整合させ、総資産収益率(ROA)や株主資本収益率(ROE)の向上やキャッシュフローの改善などを具体的に示すよう、厳しく求められるようになってきました。また、企業はコア事業ではない不動産投資事業を行う場合においても、プロとして運営、管理することが求められています。

CREマネジメントは、具体的に言えば、工場、店舗、営業所、社宅などの保有不動産を経営戦略に沿って効率よく保有するための方針、計画を立案し、それに従い実際の売買、賃貸借、有効利用を実施し、保有する不動産のプロパティマネジメント、ファシリティマネジメントを行い、そしてこれらを実行するための組織(アウトソーシングも含む)、情報システム、人材を整備することです。

不動産カウンセラー、不動産戦略アドバイザーは、不動産のマーケット環境をウオッチしつつ、以上のような企業のCRE戦略の実践をさまざまな観点から、適切なほかの専門家と協働しつつ企業にサポートできる専門家です。

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PRE(Public Real Estate:公的不動産)マネジメント

地方公共団体などが自ら所有または利用する公的不動産については、人口減少と少子高齢化および市町村合併などに伴い、その総量と用途別規模の最適化が求められています。また、高度成長期に建設された数多くの公的不動産の老朽化が進展しており、その品質確保とそのための財源確保が求められています。

これらの公的不動産を最適化するためのマネジメントが、PREマネジメントです。その必要性は、2013年6月の閣議決定「経済財政運営と改革の基本方針」、同年11月のインフラ長寿命化計画において指摘されており、また総務省においては、2014年度から新たな新公会計制度に基づき、地方公共団体に固定資産台帳の整備などを要請する予定です。

PREマネジメントは具体的には、各自治体の施政方針や新公会計制度に基づき、公的不動産の単体と総体について、固定資産台帳の作成という資産の棚卸から始め、施設の老朽化度、利用度、需給関係などを調査して課題を抽出した上で、公民連携、広域連携による改善施策を立案し、その実施に伴う合意形成と情報公開を行うことを意味します。

不動産カウンセラーは以上のようなPRE戦略の実践をさまざまな観点から、適切なほかの専門家と協働しつつ自治体にサポートできる専門家です。

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■PFI(Private Finance Initiative)

PFIとは、公共事や公共施設の建設、維持管理、運営などを民間企業に委ね、その資金や経営ノウハウ、技術ノウハウを活用するという手法です。2011年5月24日に成立した改正PFI法により「公共施設等運営権制度(コンセッション制度)」が導入されて、日本のPFI制度は新たな時代を迎えました。

さらに、2013年6月6日に民間資金等活用事業推進会議において策定された「PPP/PFIの抜本改革に向けたアクションプラン」では、今後10年間(2013年から2022年まで)で公共施設など運営権利権制度を活用したPFI事業に2~3兆円、施設の併設・活用など事業収入などで費用を回収するPFI事業などに3~4兆円、公的不動産の有効活用など民間の提案を活かしたPPP事業に2兆円、そのほかの事業類型に4兆円、総計12兆円規模におよぶ事業を推進することとされています。

不動産カウンセラーは、不動産事業の仕組みや事業収支およびVFM※についてのアドバイスはもちろんのこと、公共と民間の双方の事業に精通したマネジャーとして、複雑なプロジェクトをまとめあげることに貢献します。

※支払い(Money)に対して最も価値の高いサービス(Value)を供給するという考え方のことで、従来の方式  と比べてPFIの方が総事業費をどれだけ削減できるかを示すもの。

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■企業価値評価

2013年、金融庁は「国際会計基準(IFRS)への対応のあり方に関する当面の方針」を公表しました。この方針では、「単一で高品質な国際基準を策定する」としたワシントンサミットの首脳宣言の重要性を再確認し、具体的には「任意適用要件の緩和」などによる実績の積み上げを行う旨が整理されています。IFRSは、貸借対照表、公正価値測定を重視した会計基準と言われています。このため、固定資産、特に不動産が大きな割合を占めるわが国の企業にとって、その価値をどう見るか、清算(売却)価値か、継続企業を前提とした価値か、この見方により企業の価値は大きく左右されることになります。

不動産カウンセラーは、土壌汚染などの物的リスク、需給・市場性リスク、借地借家をはじめとする複雑な権利状況などの不動産固有の難しい問題に対処して不動産をカウンセリングするだけではなく、対象企業の固有情報と対象企業が所属するマーケットの綿密な分析を的確に行って企業価値を把握し、その向上のために貢献します。

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■企業再生・事業再生

景気は常に循環し、その後退時期においては企業再生、事業再生ニーズが多く発生します。最近の景気はやや上向きではありますが、中小企業金融円滑化法が終了したこともあり、企業再生・事業再生はいまだ日本経済にとって喫緊の課題であることには変わりません。そして企業再生・事業再生の際には、金額的に経営に大きな影響を与える資産である不動産の再整理が欠かせません。

不動産カウンセラーは不動産経営のエキスパートとしても、再建スキームの組成や事業計画の策定、債権債務者間の調整などに貢献します。

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■組織再編(M&A、事業譲渡・分割)

現在の企業経営は多角化しており、常に離合集散の様相を呈してきています。企業買収(Mamp;A)のほか、事業分割してノンコア事業を売却するなどさまざまな組織再編が行われています。そして組織再編にあたっては、保有不動産の集約や再整理が欠かせません。

不動産カウンセラーは、組織再編後の不動産戦略のアドバイスのみならず、組織再編前から、企業における不動産の位置づけを整理・分析し、組織再編手法のアドバイスも含む組織再編全般に貢献します。

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アセットマネジメント

アセットマネジメントとは、具体的には投資対象不動産の購入あるいは売却の判断、事業計画(予算の配分、収入の増加、支出の削減、ビルの資産の価値向上のための各種計画)の作成、プロパティマネジメントの具体的方法や適切なプロパティマネージャーの選定・監理、助言、マーケット調査および分析、クライアントである投資家への報告などを意味します。

不動産カウンセラーは、アセットマネージャーに対して個人や企業などの投資家から委託された不動産経営などの業務をサポートすることにより、貢献します。

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■プロパティマネジメント

プロパティマネジメントとは、対象不動産の所有者やアセットマネージャーから委託された、不動産の管理・運営などについての実務(ビルメンテナンス、コンストラクションマネジメント、リーシングマネジメントなど)を統括し、所有者やアセットマネージャーにその運営・管理状況を報告することすることを意味します(ただし、狭義では、上記「ビルメンテナンス」を「プロパティマネジメント」と呼ぶことがあります)。

ビルメンテナンスとは、対象となる建物のメンテナンス管理業務(建物設備の保守、清掃、警備、駐車場管理、衛生管理など)の実行など、コンストラクションマネジメントとは、中長期の大規模修繕計画を立案しそれを実行すること、リーシングマネジメントは、既存テナントの維持や新規テナントの誘致活動および賃貸借契約締結業務などを意味します。

 不動産カウンセラーは、上記の各項目が適正に行えるようにサポート役を担います。
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