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2022 07/29
コラム
築古の中古戸建を事務所にリノベしました(物件完成編)

2021/08/02

vol.14


 

築古の中古戸建を事務所にリノベしました(物件完成編)

 


小川 哲也
不動産カウンセラー、不動産鑑定士
常務理事・広報委員長
おがわアセットカウンセル株式会社

 

広報委員長の小川です。
今年4月にMLで流した会員のひろばでお伝えしたように、自分の会社の事務所利用を目的として築40年の中古戸建を購入し、リノベーション工事を施し、この度やっと引っ越すことができました。苦節約半年で完成した我がオフィスは、内外装とも満足な出来で、施工会社には大変感謝しています。しかし、予算的には大幅に超えてしまうこととなり、投資案件としてはやや失敗に終わりました。まあ、自分の趣味としては成功だったので、立場によって評価が異なるものとなった次第です。

とりあえず施工前はこんな感じです。

柏駅からバス便で15分、築約40年、木造戸建て、高圧線下地、擁壁あり・・・さすがにこの物件はなかなか売れません。完全な空き家という訳ではないですが、半年以上売れない状態でした。

 

内装は全室、木目調の壁紙となっており、未登記の増築等もございました。一部床が抜けそうな部分もあり、築年にしては良好な状態ではありましたが、やはり経年劣化は避けられない状況でした。
今回はまず余計な部分を減築することからはじめました。未登記増築されている部分は全て元に戻し、かなりスッキリ致しました。その後、道路から見える部分のサッシを樹脂サッシに交換、外壁も道路から見える部分だけ、樹脂のラップサイディングに変更しました。これだけでかなり印象が変わったかと思います。

内装については、各部屋とも壁紙とベニヤに塗装した壁、樹脂の床タイル等を組み合わせて、施工会社さんと多くの協議を行い、大工さんには現場で頭を下げ、けっこう苦労致しました。

この度、コーポレートカラーをオレンジ色にしたため、エントランスはかなり派手目でございます。
6月28日に引越しを行い、ほぼ一週間が経過致しました。まだ慣れていない部分もあるのですが、デスクに座ると目の前には写真のような借景が拡がり、地方で開業した甲斐があったなと独立6年目にして思えることができました。

 

ところで、予算が大幅に増加した理由ですが、使用した部材が予想よりも高いものばかりだったことと、やはり築40年なので、建物自体の手直しがかなり嵩んだ点が主な原因です。
また、見積段階では節約しようとしていた玄関ドア等も新しくしてしまったことも挙げられます。
ただし、高い部材と申しましても、今回の用途は事務所なので、無垢材等は一切使わず、ほとんどの部材は樹脂系になっております。

 

今回は自己満足と投資という2つの相反することを両立させようとして結果的に成功はしませんでしたが、利回りが全く回らないわけではありません。表面で5.3%程度です。
柏市の中でもやや陸の孤島で、夜中には狸が出るような立地で、しかも築40年の元戸建住宅の事務所にしては低目であることは否めませんね。
しかし、そこは入居テナントのクレジットが高く、少なくとも10年は稼働が100%という自画自賛的屁理屈によって低い利回りの根拠にしていますが、全て自己完結的であり、私と妻、そして私が代表の会社以外の利害関係者は皆無なのでお許し頂ければと存じます。
もし御興味がございましたら御見学を歓迎致します。駅からバス便でも大丈夫という方は是非遊びにいらして下さい。

 

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