JARECは不動産の専門家「不動産カウンセラー」「不動産戦略アドバイザー」を育成する、NPO法人です。

ENGLISH
2021 11/12
BMS|事例
ビジネスマッチング第1号事例


ビジネスマッチング第1号事例


村木 信爾
常務理事・CRE・PRE戦略マネジメント委員会委員長
不動産カウンセラー、不動産鑑定士
FRICS(UK)

 

2021年の初め、不動産戦略アドバイザーのT氏から、沖縄の大手企業A社が所有するグランド有効活用に関する参考価格算定について、私(村木)に相談が持ちかけられたため、不動産カウンセラー協会のビジネスマッチング制度を利用し、A社が検討する有効活用策についてのフィージビリティ調査。特に物流施設を建設した場合の想定地代算定についてのロジックに関わるコンサルティングという内容でした。

A社はJARECのビジネスマッチングに登録し、同じくビジネスマッチング登録をしていた大和不動産鑑定で見積をとったところ、A社と基本的な条件を合意したので話を進めることになりました。本件では当初私に直接相談を受けた経緯から、サービス利用者の選定・打診の形をとらなかったのですが、見積り等で条件が合わない場合はJARECの登録会員内で選定・打診を行い、適切な登録会員がいない場合は公募する予定でした。

相談内容には、オフィスやレジデンスの建築の可能性を検討したうえで、物流施設に焦点を合わせ、物流施設が建築可能になるための対象不動産への進入路の拡幅の可能性についての行政とのヒアリングや、物流、住宅、商業施設を含めた不動産マーケット、競合物件調査、および物流倉庫の中でも冷凍倉庫の可能性について検討しました。多岐にわたる調査、評価業務でありましたが、今年4月、報告書を提出し、業務は終了ました。A社はそれを利用し社内会議を経て計画を実行する予定です。

本来報酬は、数百万円単位になるような内容でしたが、時間(短期間での納品)予算の制約の問題もあり、交通費別で、約100万円の報酬で引き受けさせて頂きました。

現地実査は、コロナ禍の緊急事態宣言下の今年1月に行われましたが、出張の条件として、PCR検査を受け陰性であることを依頼者から求められました。飛行機の乗客、ホテルの宿泊者や商店街の客もまばらで、夕食をとったレストランのオーナーとの雑談では早く事態が収束してほしい、干上がってしまうという切実な声が聞かれました。

JAREC第1号のビジネスマッチングは、上記のようにやや異例の経緯があり、コロナ禍の思い出深い案件になりましたが、次の案件が待ち望まれます。

JAREC facebookページへ
ページトップへ